ファクタリングの手数料の適正価格とは?ファクタリング会社の選び方
2022.08.18
はじめに
ファクタリングの利用時には手数料がつきものです。
この手数料が少なければ少ないほど、利用者にとっては手元に多くの現金が残ります。逆に手数料が高いと、手元に残るお金が少なくなってしまいます。
ファクタリングの手数料はどのようにして決まっていくのか?
手数料率や粗利益率とはいったいどんな意味があるのか?
こちらではファクタリングの手数料について解説していきます。
二社間・三社間のそれぞれの手数料を紹介
ファクタリングの適正手数料についてみていきましょう。
「2社間ファクタリング」
適正手数料率は売掛金額面の10%から20%です。
9%以下なら相対的に良い条件でのファクタリング契約となります。
逆に30%を超える手数料なら、契約は避けたほうが無難です。
「3社間ファクタリング」
適正手数料は売掛金額面の2%から9%です。
ファクタリング会社の取引上のリスクが少なくなる3社間ファクタリングは、2社間ファクタリングと比べると手数料がかなり低くなります。
3社間ファクタリングは手続きに時間もかかりますので、その点を踏まえても10%以上の手数料になるとメリットはあまりないといえます。
ファクタリング手数料が高くなる可能性がある要素
ファクタリングの手数料に影響する要因は、売掛先の支払い能力(信用力)と、売掛先とファクタリング契約者との取引状況、売掛金の額面と入金までの期間(支払いサイト)、債権譲渡登記の有無、ファクタリングの利用歴、契約者の人柄などです。
売掛先の支払い能力とは、売掛金を支払期限までに確実に入金できるかどうか、そのための安定した利益を持っているかなど経営状態もチェックされます。
上場企業や公的機関などが売掛先であればリスクが低いとみなされ、手数料は安くなります。
また売掛先との取引が長く、入金日までに確実に入金していることがわかれば手数料は安くなります。
売掛金の額面が少額の場合、手数料が高くなります。
支払いサイトは長ければ長いほどファクタリング会社のリスクとみなされるため、手数料は高めです。
債権譲渡登記は有りの場合、抹消手続きに費用がかかるためその分手数料に上乗せされてしまいます。
ファクタリングを以前その会社で利用したことがある場合、手数料は2回目以降のほうが安くなります。
事業主が注意するポイント
ファクタリングは融資のように金利の支払いが発生しませんが、手数料が売掛金から割り引かれてしまいます。
そのため手数料率には注意は必要です。
手数料率は低いに越したことはありませんが、最低でも粗利や営業利益率を下回らないようにすべきです。
ファクタリング契約をする際は面談した時など、契約を希望する方の人柄もよく見られています。信頼を感じることができれば、手数料を安くしてくれるかもしれません。
少しでも手数料が安くなるようにできることは行うべきでしょう。
ファクタリング手数料と粗利益
先ほども書きましたが、ファクタリングの手数料で粗利益をつぶしては意味がありません。
製造業の利益率は15%から35%、小売業が30%程度、サービス業が50%から80%程度と言われていますが、ファクタリングを利用する際は、売掛金の利益率を踏まえたうえで、許容できる手数料率をチェックしましょう。
ちなみにファクタリング手数料の内訳ですが、
・着手金
買取り額面が高額になる場合設定される可能性があります。だいたい3万円程度ですが着手金を設定しない会社も数多くあります。
・事務手数料
ファクタリング会社の人件費です。審査に掛かる人件費などの手間賃がこちらで数千円程度が相場です。こちらも費用として出さない会社も多いです。
・税金
契約書に貼る収入印紙代です。
・債権譲渡費用
債権譲渡登記を行わない場合は発生しません。債権の件数によって費用が違いますが、1件あたり7,500円かかります。
・司法書士報酬
債権譲渡登記を行う場合に司法書士に依頼するとかかる費用です。
だいたい5万円程度となります。
・利益
ファクタリング会社の利益分です。これをいわゆるファクタリング手数料と呼ぶこともあります。
上記がすべて手数料に組み込まれている場合もあれば、別途支払いが発生する費用もあります。ファクタリングの利用時はあらかじめ調べておくと良いでしょう。
ここまで適正なファクタリング手数料について紹介しました。