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ファクタリングは違法ではない?法的扱いを解説

2020.07.06

ファクタリングは違法ではない?法的扱いを解説

ファクタリングは合法?違法?

ファクタリングにおける取引は、売掛債権の譲渡を行うため、金融庁に対しその届け出が不要です。

つまり貸金業ではないため、貸金業法に準ずる必要はなく、そのためファクタリング業者の多くは「無登録業者」となります。

この無登録業者という側面だけを見て、ファクタリング業者を違法業者とみなしたり、ファクタリング自体を違法行為と勘違いする方も多いのですが、実際はそうではありません。

それどころか近年、ファクタリングは貸し付けに変わる中小企業の資金調達方法として、厚生労働省や中小企業庁に推奨されている方法なのです。

ファクタリングは売買契約と債権譲渡に基づく

ではファクタリングはどんな法律に基づく行為なのかというと、民法555条に規定されている売買契約にあたります。

ファクタリング会社と、ファクタリングの申込人となる会社との売買契約になるわけです。

またファクタリング会社、ファクタリングの申込人と申込人の取引先(債務者)の3社間で行う取引の場合は、1998年に成立した「債権譲渡登記制度」がベースとなっています。

この法律の成立で、債権譲渡が法的な証明を得られるようになり、会社間での債権譲渡が安心してできるようになったわけです。

 

民法の第466条と467条に条文として記載されています。

 

民法第466条:債権は、譲り渡すことができる。ただし、その性質がこれを許さないときは、この限りでない。

民法第467条:指名債権の譲渡は、譲渡人が債務者に通知をし、又は債務者が承諾をしなければ、債務者その他の第三者に対抗することができない。

 

466条では、ファクタリングの申込人が持つ債権を、ファクタリング会社に譲渡し、譲渡された債権を申込人の取引先から直接行うことができることを、また467条のほうは、ファクタリング会社が売掛金を回収する際に対抗要件をもつことを証明しています。

ファクタリングはローン契約とは違う

ファクタリングではお金の貸し借りではなく、ファクタリング契約もしくは売掛債権売買契約です。融資の場合は金利が付きますが、ファクタリングにはつきません。

ファクタリングの場合、金利ではなく買取に掛かる手数料が設定され、これはファクタリング会社ごと自由な設定が可能です。この手数料は、貸金業法における利息制限法の上限である年20%を超え、25%、30%という場合もあります。

そうした会社は一部ではあり、また手数料の上限が法律で定められているわけではないため、この数字だけを見てファクタリングは違法ではないか?と訝しんでみてしまう方が出てきてしまいます。しかしこれは違法行為ではありません。

また融資の場合、貸し付け条件として担保を設定することがありますが、ファクタリングで担保が必要になることはありません。

ファクタリング会社の中でも違法行為行っているケースもある

とはいえ、ファクタリング会社の中には売掛債権の買取と見せかけて高金利での貸し付けを行っている違法業者も存在します。

多額の手数料で売掛債権を買い取り、債権の売り主に債務者となる取引先から売掛債権を回収させた後に、その回収した売掛金を原資として貸し付けたお金を返済させるケース、担保を要求されるケース、商業登記簿謄本や決算書の写し、取引内容を記載した書類などが必要とされないまま契約成立するケースなどは、ファクタリング会社を装ったヤミ金である可能性が高くなります。

違法行為を行うファクタリング偽装業者に注意してください。

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