ファクタリングの種類は様々!目的に沿った資金調達法を解説!
2022.04.26
はじめに
ファクタリングには、取引先企業や個人事業者との間で発生した売掛金を売却し、普通なら1か月以上先となる売掛金の回収を通常よりも早く行えるようになるという仕組みがあります。
ファクタリングは一種の資金調達方法として利用可能で、資金繰りが厳しい状況で有効な手段として広く知られています。こちらでは全ファクタリングの仕組みとメリット・デメリットを解説していきます。
ファクタリングの概要説明
ファクタリングは仕事の受注と納品において、受注側に納品後発生する売掛債権をファクタリングサービスを行う会社が買い取ることで、現金を得る方法のことです。
通常、仕事を請け負った側は受注した仕事の納品後、取引先に対して請求書を送付します。その請求書に記載された請求金額の支払期限は通常翌月末が多く、3か月先、場合によっては半年先の支払いサイトとなる場合もあります。
ファクタリングは本来、仲買人といった意味を持つ英語ですが、これに現在進行形のingを付け、日本語で言うと「債権の現金化」「請求書の現金化」といった形となり、それをサービスとして提供するファクタリング会社が多く存在しています。
ファクタリング会社は、企業間取引で発生した売掛金の買取りを一定条件のもとで行うサービスを行っており、企業のキャッシュフローを促したり、債権の焦げ付きなどで資金調達に悩む企業をサポートしています。
ファクタリングは法的に正当な取引で、法律でも認められている取引です。古くは紀元前のメソポタミア文明にまでさかのぼることができ、都市国家バビロニアを統治していたハムラビ王のハムラビ法典にも、ファクタリングに酷似したルールが規定されているというから驚きです。
ちなみに現在のファクタリングの形が出来上がったのが今から400年以上前です。当時世界貿易で名をはせていたイギリスの貿易商が、インボイスファイナンスと呼ばれる請求書による資金調達を行い、植民地主義者たちに資金調達を行っていたそうです。
このように、ファクタリングは歴史的にも法律的にも認められた、歴史ある資金調達方法の一つなんですね。
ファクタリングと銀行融資の違い
ファクタリングが資金調達法の一つということはご理解いただけたでしょうか。ではファクタリングと銀行融資の違いについても説明したいと思います。
ファクタリングは企業が持つ売掛金、つまり債権の売買取引ですが、銀行融資は信用貸しや不動産などを担保とする融資となるので、まったく別の契約取引となります。
あとで詳しく述べますがファクタリングの場合、その取引においては売掛金を持つ企業の信用調査は行われません。返済能力はもちろん、その企業の経営状況や組織の大きさも不問です。場合によっては社屋や従業員がいない個人事業主を相手にファクタリング契約を結ぶファクタリング会社もあります。
企業の信用度が問われないため、たとば経営状態の悪さ、税金の滞納、赤字決算といった信用度的に明らかなマイナス状況であっても、ファクタリング会社によっては取引可能とする場合もあります。
日本では資金調達といえばまずは融資を考える法人、個人事業者がほとんどと言われていますが、欧米諸国をはじめ世界的にもこれは珍しい傾向です。自社が保有する資産を使って無借金で資金を回していくほうがリスクが少ないため、ファクタリングがあまり利用されていない日本でも、経産省が資金調達方法としてファクタリングを推奨しているくらいです。
通常、銀行から融資を受けるには、企業の信用度が問われます。融資を受けられない企業はほかの方法で資金調達を行わなければなりませんが、そこでファクタリングという方法を知っているか知らないかで、その後の資金繰り、ひいては企業経営が大きく変わることはいうまでもありません。
資金繰りを良好にし、企業経営を波に乗せることができるのも、ファクタリングのメリットでもあります。
2社間ファクタリングと3社間ファクタリングの違い
ファクタリングの契約形態には大きく分けて2種類あります。
2社間ファクタリングとは、ファクタリング契約を売掛金を持っている企業と、ファクタリング会社の中で完結させる取引です。
売掛金をファクタリング会社に売却し、ファクタリング会社は現金を入金します。売掛金を売却した企業は、取引先から入金がされ次第、ファクタリング会社に対して支払いを行う形で取引します。
この2社間ファクタリングでは、売掛金の取引先に対してファクタリングの利用を知られることがありません。
また2社間ファクタリングではファクタリング会社に支払う手数料が3社間取引よりも若干高めに設定されますが、ファクタリング会社からの入金は申し込みから当日~長くても3日程度と短く、すぐに現金が必要な場合に有効です。
一方3社間ファクタリングは、ファクタリング会社を間に挟んで売掛金の売却をしたい企業と、その売掛先の3社間で行われる取引を指します。
2社間ファクタリングとは違い、売掛先にもファクタリングの利用が知られるほか、その企業の承諾が必要になります。
契約成立までにかかる時間も2社間ファクタリングよりも長く、通常1週間から2週間程度かかります。ただし手数料が低く1%から5%程度での取引が可能になります。
3社間ファクタリングでは取引先がファクタリング会社に直接入金する形となるため、ファクタリングを申し込んだ企業は契約成立後は売掛金の回収を行う必要はありません。
ファクタリングの種類
最後に、ファクタリングの種類について少し紹介します。
ファクタリングの契約形態は2社間と3社間の2種類ですが、ファクタリングの債権種別や引受方法により7種類に分けられます。
「一括ファクタリング」
ベーシックな形のファクタリングで、ファクタリング会社が売掛金などの債権の買取りを行い現金を代わりに支払う2社間ファクタリングと、与信、請求書送付、売掛代金の回収や入金確認、支払い催促までを一括して引き受ける3社間ファクタリングがこの一括ファクタリングです。
「医療報酬ファクタリング」
医療機関が国保や社保に対して請求する医療報酬債権を売却して現金化するのが医療報酬ファクタリングです。ファクタリング対象となるのは介護報酬や調剤報酬などもあります。
「国際ファクタリング」
国内企業が海外へ輸出を行う際に、外国企業から支払われる代金を確実に回収するために行われるファクタリングがこちらです。海外のファクタリング会社を利用して行います。
「商品在庫ファクタリング」
ファクタリング会社がファクタリング利用企業の商品在庫を買取り、現金を入金するサービスです。商品の買取査定を行ったうえで、買取価格を設定し、実行します。
「家賃収入ファクタリング」
不動産オーナーが利用者となり、その家賃収入や管理費、仲介手数料といった不動産収入を債権としてファクタリング会社が買取り、現金化します。
「保証ファクタリング」
取引信用保険とも呼ばれるもので、企業が持っている売掛金や取引手形の未払いリスクをファクタリング会社が代わりに保証するファクタリング契約です。
ファクタリングを利用する企業は一定の保証料を支払うことで、取引先の倒産や組織破たんなどから発生する債権回収不能リスクを避けることができます。
「資産担保融資」
ABLと呼ばれる資金調達方法で、企業が持っている売掛金や商品在庫、不動産などの流動試算を、銀行や信用金庫などの金融機関に担保として提供し、融資を受けます。
まとめ
ここまで全ファクタリングの仕組みと2つの契約種類、7つの方法について紹介しました。
ファクタリングは手数料の発生というマイナス面はあるものの、無借金かつ即日で資金調達が叶うといったプラス面があります。ファクタリングを利用する際は、これらメリットとデメリットをよく吟味して、どちらを利用するか決めていくとよいでしょう。
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